概要ご挨拶
東区保健福祉センターからのご挨拶
超高齢社会に対応するため、全国で、団塊の世代が75歳以上となる2025年を目途に、重度な要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供される地域包括ケアシステムの構築が進められています。
福岡市では、東区において、平成25年度より、医療と介護の連携、地域の見守りなどのネットワークづくりを柱に、地域包括ケアシステムモデル事業を展開してきましたが、平成27年度からは、東区医師会と連携し、圏域ブロック別(区内で概ね4~5ブロックを想定)に、拠点病院を中心とした地域完結型“在宅医療・介護の連携”を基盤に、地域との融合を目指した「東区スタイル・地域包括ケア」構築の段階に進んできております。
現在のところ、「東区スタイル・地域包括ケア」は、東区自治協第5ブロック(馬出、箱崎、筥松、東箱崎、松島校区、拠点病院/貝塚病院)で、地域包括ケア連携会議が開始されるなど、区内で最も先行していますが、今後は、地域の高齢者と家族を見守り支えるという共通の目的で、サービス提供する専門職と地域住民との「顔の見える関係」を深めることが事業成否の重要なポイントになると考えております。
このような時期、この東区自治協第5ブロックをモデル地区として、「東区自治協ブロック別・地域包括ケアWEBサイト」が、市医師会を通じて地域医療再生交付金に採択され、専用ホームページが開設される運びとなりました。高齢者をはじめとする東区の地域住民が暮らしていく上で、また支援する様々な立場の人に役立つ多方面の情報が得られるHPとなることを期待していますが、それを育てていくのは、医療・介護・行政・地域の様々な関係者とユーザーである住民の方々です。みなさまの積極的な参画をお願いします。
第5ブロックでのこの取り組みを契機として、今後他のブロックにも医療・介護・地域での連携の輪を広げていけるように関係者のご理解を得ながら、東区らしい地域包括ケアシステムが構築されることを願っています。
東区保健福祉センター所長
福岡市東区医師会会長からのご挨拶
福岡市東区医師会会長の田村重彰でございます。
東区医師会では20年前より地域完結型医療を提唱し、顔の見える関係づくりを基とした病診連携を積極的に行い地域医療に貢献してまいりました。2年前からは厚生労働省は地域包括ケアシステムの構築を提唱し推進しております。地域包括ケアシステムとは、「2025年(平成37年)を目途に、高齢者の尊厳の保持と自立生活の支援の目的のもとで、可能な限り住み慣れた地域で、自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるような、地域の包括的な支援・サービス提供体制」のことです。
東区は大きく、人口も増加しておりますので、医師会としましては4つ程度のブロックに分け、そのブロックごとに中核病院を定め、在宅医療の支援や緊急入院に対応して安心を提供して参りたいと計画をしております。
これまで地域包括ケアの構築にむけて、地域は地域で、医療・介護関係は医療・介護関係で連携づくりをおこなってまいりました。医療・介護関係では、数年前より東区保健福祉センターを中心に多職種連携の会が重ねられてきております。しかしながら、地域住民の方々と医療・介護関係者が接する場がまだ少ないようです。地域包括ケアシステムについてご理解頂き、お互いの立場で意見を出し合い、東区自治協第5ブロックの5小学校区それぞれの地域の実情にあったシステムを構築していく事が必要であると考えております。地域住民の皆さんと多職種が協働し、高齢者が住み慣れた町で安心して暮らすことが出来るようにしなければなりません。特に東区自治協第5ブロックにおきましては、これからの九州大学移転後の大規模再開発が控えております。歴史あるこの地区でお子さんからお年寄りまで安心・安全で住みやすい、新しいまちづくりを行わなければなりません。その手助けを医師会でできればと思っております。
福岡市東区医師会会長 田村 重彰